・ポップスの作曲家になりたい!
・作曲家になるにはどうしたらいいの?
・どんな人が作曲家に向いているのかな?
・作曲家の仕事内容や年収も知りたいな。
このような方向けの記事です。
本記事の内容
- ポップスの作曲家になるには
- 作曲家に向いている人
- 作曲家の仕事内容と年収
こんにちは、作曲日和へようこそ。
作曲をやっている人、これから作曲を始める人の中には「あのアイドルグループやあの声優さんに楽曲提供したい!」と考えている人も多いのではないでしょうか?
今回はそんな「作曲家になりたい方」向けの記事になります。
■ ポップスの作曲家になるには
「作曲家」とは、仕事として楽曲制作をする人のことですが、一言で「作曲家」と言っても、ポップス(歌モノ)を作る人もいれば、CM音楽を作る人、劇伴を作る人、ゲーム音楽を作る人…など様々です。
本記事では「ポップスの作曲家」についてお話ししていきます。
作曲家になる方法はいくつかありますが、王道なのは「作家事務所」に入ることです。
作曲家を募集している作家事務所にデモテープを送り、声が掛かれば各アーティストの「楽曲コンペ」に参加出来るようになります。
その後、コンペで採用に至れば、世に曲がリリースされ、晴れて作曲家…! という流れです。
作曲家に必要な能力・スキル
①曲が作れる
当然、曲が作れなければ作曲家にはなれません。ひと昔前のコンペでは、鼻歌とギターやピアノだけの「弾き方りデモ」でも採用されていましたが、現在はPC作曲(DTM)を用いた、より完成品に近いデモが求められます。
また、様々なジャンルの曲が作れることも重要です。
②音楽理論
楽曲制作を仕事にする以上、音楽理論の修得は必須です。
独学で学ぶことも可能ですが、習いに行くのも手です。
スクールや教室では現役の作曲家が講師をしていることも多く、音楽理論から作詞、作曲、アレンジ(編曲)、DTM、業界のことまで手っ取り早く学べます。
③楽器演奏
楽器が弾けない作曲家もいるので必須ではありませんが、弾けると便利です。(特にギター・ピアノ)
デモテープについて
事務所によって指定がある場合もありますが基本的には、
・音源(異なるジャンル3〜5曲)
・歌詞カード
・プロフィール
の3点を郵送またはオンライン上から送付します。
「デモテープの作り方&送り方」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
また、「○歳まで」のように年齢制限があることも多く、中学生や高校生など未成年者の場合は保護者の同意が必要です。
楽曲コンペについて
楽曲コンペは、「レコード会社や音楽出版社が作家事務所に対してアーティストの新曲を公募し、集まった曲の中からリリース曲を決める選曲方法」です。
アイドル、声優など「自身で曲を作らないアーティスト」の案件が多く、AKB48や乃木坂46、ジャニーズ等の新曲もコンペで決める事がほとんどです。
作曲家は事務所から送られてくる「コンペシート」に沿った曲を制作して提出します。
採用されれば、曲のリリースと印税を受け取ることができますが、落ちた場合は1円も貰えません。
どのコンペも締め切りは「1週間程」で、短いものだと「3日」とかもあります。
■ 作曲家に向いている人
曲を作ることが好き
「作曲家」は本当に曲作りが好きでないと続けられない仕事です。
作家事務所に入るとコンペメールが次々届きます。
1曲提出したと思ったら、すぐ次の曲に取り掛からないといけません。
時には締め切りが被り、2曲同時進行で作るなんてことも。
現在のコンペは作曲家に多くのことが求められます。
本来、「作曲」は「メロディ(歌メロ)を作ること」ですが、
・作曲
・アレンジ
・仮歌詞
・仮歌
コンペではこれら全て作曲家の仕事になります。
もちろん、「仮歌は仮歌シンガーに、ギターはギタリストに依頼する」といったように、必ずしも一人で全部やる必要はありませんが、仕事として依頼する以上お金を払うので、曲が採用されなければ作曲家は結果的に赤字になってしまいます。
「曲作りの大変さ」
「採用されなければ赤字」
この2点が苦にならないという人は作曲家に向いています。
それでも、過程が大変な分、採用された時の喜びは大きいです。
目標に向かって努力できる
作曲家を目指し、実際に作曲家になるまで、いくつもの壁を乗り越える必要があります。
作曲初心者の人であれば、
「作曲」
「アレンジ(編曲)」
「DTM」
「音楽理論」
「楽器演奏」
「既存曲の分析」
などなど、勉強していかなければなりません。
また、作曲家になれても「作曲家で居続けることの難しさ」を感じる人も多いです。
生計が立たず辞める。
こういった人は何人もいます。
なる前もなった後も大変なのが「作曲家」という職業です。
だからこそ、「何としてでも、あのアーティスト・アイドル・声優に楽曲提供したい」という強い気持ちがあり、そこに向かって努力を惜しまない人が作曲家に向いていると言えます。
折れない心
これはどの職業もそうですが、作曲家も折れない心は必要です。
「曲が採用にならなかった → 落ち込む」 は時間の無駄です。(※不採用の原因を考える&改善はしましょう)
ある意味、コンペは落ちて当たり前なところもあり(最初の頃は特に)、野球は3割打てれば強打者ですが、コンペは出した曲に対して2割の採用でも優秀な方です。
落ちてもあまり気にせず、次の制作に移りましょう。
音楽の流行に敏感
コンペは「〇〇(曲)のような」「〇〇(アーティスト)風の」といった指定がある場合が多いです。
様々な案件に対応していくためにも、今流行っている曲(アーティスト)や過去のヒット曲を知っておく必要があります。
自分にとって興味のないジャンルにもアンテナを張っておきましょう。
■ 作曲家の仕事内容と年収
作曲家の仕事内容
アーティストへの楽曲提供が主な仕事になります。
楽曲提供には「コンペ」と「決め打ち」の2つのパターンがあり、最初はほぼ全員、コンペからのスタートです。
コンペで結果を残し名前が売れていくと、指名依頼(決め打ち)されることがありますがごく稀です。
現在はコンペ形式でリリース曲を決めることが殆どです。
具体的な仕事内容としては、「ひたすら、作家事務所から届く「コンペ情報」に沿った曲を作る」です。
「作る→提出→作る→提出」と繰り返し、採用を待ちます。
採用のタイミングは先方のクライアントによって異なり、「提出後すぐ」の場合もあれば、「半年〜1年後」の場合もあります。
不採用の連絡はないことが多いです。
作曲家の年収
ここに関しては、具体的にいくらというのは難しく、「サラリーマン以上の収入」を得ている人もいれば、「とても食べていけない」という人まで幅広いです。
ただ、コンペだけで生計を立てられている人は非常に少ないことは確かです。
どの作曲家も何かしら、バイトなり副業なりをしています。(→「音楽以外の仕事」「音楽スクールや教室の先生」「スタジオミュージシャン」など)
CDが売れない時代ですので、せっかく採用されても印税は雀の涙なんてことはよくあります。
それでも、「有名アイドルグループの表題曲に決まった!」とかになれば、まだまだ大きなお金は入ってきます。
作曲家として活動していく中で、誰もが知るヒット曲を生み出すことが出来れば、夢の印税生活が待っているかもしれません。
■ おわりに
いかがでしたでしょうか。
上述した通り、なる前もなった後も大変なのが「作曲家」という職業です。
それでも、
「作曲家になりたい!」
「自分の曲をあのアーティストに歌って欲しい!」
という強い気持ちがあるのでしたら、目指す価値は大いにあります。
目標に向かって努力を続けていれば、必ずチャンスは巡ってきますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。